「同窓会の名簿管理をエクセルで管理していたが、手作業が多く効率化したい」「現状の名簿管理体制では名簿がちゃんと活用されていない」これらは多くの学校や同窓会が抱えているお悩みです。卒業生に情報発信したいと思っても、引っ越しや勤務先変更などの理由で連絡手段がないというケースも多いでしょう。一方で、卒業生からは「学校や同窓会に新しい連絡先を伝えるのは面倒」「そもそも共有するメリットが感じられない」という意見もあります。本記事では、全国の大学350校をはじめ様々な教育機関とのネットワークを持つ弊社が、多くの学校が抱えている課題や名簿管理に関するノウハウ、そしてこれからの時代に求められている最新トレンドをまとめました。1. 名簿管理の現状と課題まずはじめに、同窓会名簿を管理するうえでの課題について解説します。1-1. 個人情報保護法や個人情報取り扱いの注意点同窓会名簿は個人情報を扱うため、個人情報保護法を守らなければいけません。個人情報保護法とは「個人情報の保護に関する法律」といい、個人情報を利用する際のルールを定めた法律のことです。下記は一部ですが、個人情報を集めるときは、以下の注意点を守る必要があります。なぜ情報を集めるのか目的やルールを明確にする個人情報の利用目的を本人に明示する集めた個人情報は目的内で利用する個人情報漏えいや盗難・紛失が起きないように取り扱う個人情報を第三者に提供する場合、事前に本人の同意を得る会員本人から個人情報の開示を求められたら開示する1-2. 名簿管理における課題名簿管理における一般的な課題は、主に以下の2点です。データ漏洩や不正アクセスなどに関するセキュリティ問題名簿管理にコストをかけられない2022年度は学校・教育機関の個人情報漏えい事故が197件発生しています。組織の信用を失い、多額のコストを支払うことになるため、十分に注意する必要があります。安全に同窓会名簿を管理するために必要なセキュリティ要件の一部を紹介します。認証:システムへのアクセス時にユーザーの身元を確認する認証プロセス権限設定:認証されたユーザーが特定のリソースやデータにアクセスできる範囲を定義通信の暗号化:インターネットを介して送信されるデータを暗号化データバックアップ:定期的なデータバックアップを行い、災害時やシステム障害時に迅速な復旧を可能にするアクセスログ:誰がいつどのデータにアクセスしたかを記録し、不正アクセスの検出に役立てる課題はセキュリティだけではありません。学校や同窓会は予算が限られているため、名簿管理に大きいコストをかけることはできません。その背景には卒業生への連絡手段を郵送に頼っていることで、郵送費が全体の予算を圧迫してしまっていることが考えられます。1-3. 名簿管理における課題を解決する要件や機能名簿管理システムに必要な要件や機能を以下にまとめました。オンプレミスではなくクラウドサービスを利用することでコスト削減郵送を減らしてデジタル化することでコスト削減個々の卒業⽣が必要とする情報を受け取れるような通知システム年齢や属性に合わせた連絡⼿段(メール、プッシュ通知、郵送など)ユーザーの行動やデータを分析する機能やダッシュボード名簿管理システム導入を検討する場合は、これらの要件や機能が備わっているかどうかという点を押さえておくと良いでしょう。2. 名簿管理システム紹介学校や同窓会の導入実績が豊富で、代表的な名簿管理システムを5つ紹介します。2-1. shikuminet(シクミネット)会員管理・決済管理・イベント管理・メルマガ配信の4つが、全て標準機能で使えるのが特徴の「シクミネット」。同窓会限定プランもあるので、コストを削減したい方にも利用しやすい名簿管理システムです。[料金プラン]ベーシックプラン 初期費用 税込19,8000円~/月額利用料 税込33,000円OB会 ・ 同窓会限定プラン 初期費用 税込55,000円~/月額利用料 税込0円~2-2. alumnet(アルムネット)オプション機能を自由に組み合わせて、予算内で必要な機能を組み合わせることができる名簿管理システムの「アルムネット」。2週間のトライアル機能があるので、お試しで利用してみたい方にもおすすめです。[料金プラン]最小構成料金 月額 税込15,400円~ ※最小構成料金+要素ごとの従量課金スタンダード プランなら初期費用0円2-3. PalSyne(パルサイン)大学、高校、クラブなどの同窓会や企業OB会が、会員を管理するためのクラウドサービス「PalSyne」。ソフトのインストールなどの作業が不要で、PCやスマホがあれば誰でも簡単に利用できます。[料金プラン] 税別エコノミープラン基本 事務局機能 198,000円基本+会員マイページ 278,000円プロフェッショナルプラン基本 事務局機能 800,000円基本+会員マイページ 1,230,000円※有料のオプション機能、オプションサービスも選択可能2-4. Salesforce「Salesforce」は、クラウドベースの顧客関係管理(CRM)ソフトウェアを提供するアメリカの企業です。その高いカスタマイズ性と広範な機能により、多くの企業や組織に導入されています。※料金プランは問合せが必要2-5. Spiral600以上の豊富な機能から必要なアプリケーションをカスタマイズして、自由に組み込めるのが特徴の「Spiral」。用途・シーンにあった柔軟なカスタマイズが可能です。[料金プラン]月額 税込50,000円〜 ※初期費用別3. これからの名簿管理に必要なことここまで同窓会名簿管理の現状や課題を説明してきましたが、名簿管理はあくまでも手段であり、目的の本質は「卒業生ネットワークを活性化すること」ではないでしょうか。卒業生ネットワークが活性化すると、卒業生の大学や同窓会に対するエンゲージメントが上がり、寄付金や同窓会費による収入を増やすことができます。「多くの学校や同窓会が卒業生の最新情報を把握できていない」これは名簿管理の問題ではなく、卒業生が自身の連絡先を学校や同窓会に知らせるメリットを訴求できていないこと。根本的には、母校に対してのエンゲージメント(愛校心)が低いことが起因しています。これからの名簿管理システムに追加で必要とされるのは、以下の要件だと考えています。卒業生のエンゲージメントを高めるためのコミュニティ活性に必要なイベントやコンテンツ施策卒業生が自身の情報を更新するきっかけになるようなインセンティブ(イベントや特典を申し込む際に個人情報を更新してもらうなど)住所情報に加えて、目的に合わせてキャリアや趣味・嗜好など、価値の高いデータを収集すること4. 次世代の名簿管理システム「CHIMER」とは?弊社が開発しているアラムナイプラットフォーム「CHIMER」を紹介します。4-1. CHIMERとは何か?CHIMERは卒業生ネットワークを活性化させる為のオールインワンプラットフォームです。学校の公式SNSのような卒業生や在学生が交流できるプラットフォームと名簿・コミュニティを管理する組織管理システムが一体となっています。そのため、コミュニティを構築してトピック内で交流したり、在学生・卒業生に効果的な発信が可能です。4-2. CHIMERが解決する名簿管理の課題CHIMERはコミュニティをベースにした体験設計ができるため、卒業生が所属していたクラスやゼミ、関心のあるテーマを軸にコミュニティ起点で交流しやすいプラットフォームです。また、卒業生ネットワークの活性化は、システムだけでは達成できません。学校職員や同窓会役員に対する運用支援、組織の立ち上げやイベントの企画・運営まで、幅広く対応しています。例えば、在学時からCHIMERに登録してもらい、メンターシップやネットワーキングなど、卒業生ネットワークを活かしたキャリア支援を提供するといった運用も可能です。このように「卒業生のニーズを汲んだ活動」と「在学時の良い原体験の醸成」がエンゲージメント改善につながり、本当の意味での「名簿活用」につながります。5. まとめ同窓会の将来のビジョンや目的に合った名簿管理システムを導入することで、卒業生とのつながりを強化し、卒業生ネットワークを活性化させることが可能になります。学校や同窓会が今後、名簿管理システムを導入または切り替えを検討する際は、ぜひ本記事を参考にしてください。