大学を広く認知してもらい、また大学の個性をアピールする手段の1つとされる、大学オリジナルグッズ。日常的に使えるものから、お土産に最適なものまで、幅広いオリジナルグッズが展開されています。この記事では「自分の学校でオリジナルグッズを企画・販売したい」という大学職員の方に向けて、大学オリジナルグッズにはどのようなものがあるのか、またオリジナルグッズを活用してどのように地域や企業と関わりを持っているのかについて解説していきます。<目次>1. 大学オリジナルグッズの良さ現在、様々な大学でオリジナルグッズが発売されており、大学によっては独自の強みを生かしたユニークなものもみられます。各大学がオリジナルグッズの企画・販売に力を入れるのには理由があります。ここでは、そのメリットについて詳しくみていきましょう。1-1. 愛校心の醸成オリジナルグッズの大きなメリットとして、愛校心の醸成があります。実際に、多くの大学では、愛校心が醸成されることを期待して、オリジナルグッズを展開しています。地域に根付いた商品や大学ならではの商品があると、より大学を思い出させ、愛校心が育まれることでしょう。1-2. 研究力のアピールオリジナルグッズは、大学の研究力のアピールに適しているといえるでしょう。実際に、多くの大学において、研究の一環としてグッズを作成し、地域に広めていく活動が行われています。農学部での研究を活かした野菜、工学部でのものづくりを活かした商品など、大学オリジナルグッズは学内での研究を発表する最適の機会といえます。2. グッズ紹介ここからは、大学オリジナルグッズの具体的な事例をみていきます。大学や地域の特徴を活かしたユニークな事例を、ぜひご覧ください。2-1. 学部グッズ代表的なものとして、学部オリジナルグッズがあげられます。ここでは、学部の特徴や研究を活かしたオリジナルグッズを紹介していきます。慶應大学 理工学部限定グッズ慶應大学 理工学部限定グッズ慶應大学では、理工学部限定のグッズが販売されています。理工学部の前身である「藤原工業大学の校章」をあしらっており、慶應大学の歴史が詰まった商品です。京都大学 「素数ものさし」京都大学 素数ものさし「素数ものさし」は、研究実績の豊富な京都大学ならではのユニークなものさしです。目盛りが素数しかなく実用性は低いですが、卒業生や訪問者など多くの人にとって、魅力的なお土産だといえるでしょう。長浜バイオ大学 オリジナル日本酒「長濱」長浜バイオ大学 オリジナル日本酒「長濱」長浜バイオ大学は、理系の研究が充実している「バイオの総合大学」であり、それを活かした商品開発がされています。代表的な事例として、企業と共同開発する日本酒があげられます。長浜バイオ大学以外にも、複数の大学でこの取り組みは行われており、地域による味の違いを楽しむことができます。2-2. 部活動グッズオリジナルグッズは、部活動におけるファン獲得や資金獲得のための重要な手段です。ここでは、部活動の取り組みをみていきます。明治大学 アメフト部明治大学 アメフト部明治大学アメフト部「GRIFFINS」は、オリジナルグッズを多く販売しています。さらに、オリジナルグッズ専用サイトも運営しており、GRIFFINSのファンを増やすことに力を入れていることがわかります。専修大学 バスケ部専修大学 バスケ部 公式facebook専修大学のバスケ部では、FacebookなどのSNSを活用してオリジナルグッズを販売しています。現在では、オリジナルグッズの販売のため、専用サイトやSNSなどさまざまな取り組みが行われているようです。2-3. 地域連携グッズ地域と連携してオリジナルグッズを開発する事例も多くみられます。地域に根付いた商品開発を行うことで、近隣住民からのサポートや大学の認知度向上といった多くの効果が期待できます。群馬県×群馬大学 「ぐんまちゃんグッズ」群馬大学 「ぐんまちゃんグッズ」群馬大学では群馬県のマスコットキャラクター「ぐんまちゃん」のロゴが入ったオリジナルシャツが販売されています。ビジネスシーンでも使いやすいデザインとなっており、多くの人に愛されています佐賀大学×バルーンフェスタ×有田焼佐賀大学 有田焼窯元製磁器佐賀大学は地域に根ざした大学を目指しており、地域に密着したオリジナルグッズを重点的に開発しています。その1つとして、有名な「バルーンフェスタ」のバルーン柄をあしらった有田焼のカップが販売されており、佐賀大学でしか手に入らない名産品です。山形大学×高坂農場 オリジナル日本酒「燦樹」山形大学 オリジナル日本酒「燦樹」山形大学では、その豊かな自然を生かしたお酒作りが活発に行われています。主に日本酒やワインが販売されており、特に、日本酒には農学部附属やまがたフィールド科学センターエコ農業部門(高坂農場)で 栽培された米が用いられ、売上の一部は学生の支援に利用されます。2-4. ブランド連携グッズ大学では、企業のブランド力を活かしたオリジナルグッズが販売されることも多くあります。企業が持つブランドを活用することにより、その商品や大学が注目される機会も増えるでしょう。特に、お土産で用いられやすいお菓子などの飲食物において、企業との連携が多くみられます。明治学院大学 「かをりサブレ」明治学院大学 「かをりサブレ」明治学院大学は、洋菓子の老舗である「横浜かをり」とコラボした「かをりサブレ」を展開しています。この商品は、明治学院大学のブランディングに大きく貢献しています。実際に、かをりサブレを通して、明治学院大学が大事にする「Do For Others」の理念が浸透していきました。明治学院大学 ブランディングプロジェクト1200日の軌跡龍谷大学 オリジナル八ッ橋龍谷大学 オリジナル八ッ橋龍谷大学は、大学オリジナル八ッ橋を井筒八ッ橋本舗と共同で開発しています。写真の通り、大学ロゴマークやスローガンをプリントした「八ッ橋」で、パッケージも同大学独自のデザインとなっています。商品は、受験生や在学生が気軽に購入できる6枚入りと、手土産に利用できる48枚入りの2種類があり、龍谷大学により親しみを感じていただく手段として活用されています。大阪大学 「阪大 薫る珈琲」大阪大学 「阪大 薫る珈琲」大阪大学は北摂焙煎所と共同で、各学部をイメージしたオリジナルコーヒーを開発しました。全11学部のそれぞれに合わせて香りや味を考察した、ユニークな商品です。3. オリジナルグッズを用いた施策大学が地域や学生、卒業生と繋がっていくために、オリジナルグッズの制作過程や、販売方法においてもさまざまな取り組みが行われているようです。ここでは、オリジナルグッズを用いた画期的な施策を紹介していきます。桜美林大学 「ふるさと桜募金」桜美林大学 「ふるさと桜募金」桜美林大学では、ふるさと納税募金の返礼品としてさまざまなオリジナルグッズを展開しています。注目すべき特徴は、明確な寄付の目的に沿ったオリジナルグッズが取り揃えられている点です。卒業生の中には、寄付の使途を指定したい方も多いと考えられます。このふるさと納税型寄付サイトでは、さまざまなオリジナルグッズが展開されるだけでなく、グッズごとに使途が明示されています。これによって、卒業生はより安心して寄付できるようになっているといえます。佐賀大学 「佐賀のお酒販売会」佐賀大学 「佐賀のお酒販売会」佐賀大学では、学生と県内酒造メーカーが共同して製造した日本酒を「イオン」「マックスバリュ」といった商業施設にて販売しました。全15店舗で販売される日本酒「悠々知酔」を通して、地域の人々が佐賀大学に親しみを持ってもらえるため、非常に有意義な施策といえるでしょう。追手門学院大学 「グッズコンテスト」追手門学院大学 「追手門グッズコンテスト」追手門学院大学では、大学オリジナルグッズを企画し、プレゼンするコンテストを行いました。テーマは2つあります。1つ目のテーマは、明光義塾の公式キャラクター「サボロー」を世の中に広めるグッズ、アイデア提案。2つ目のテーマは、追手門学院の知名度向上に繋がる新しいグッズ提案となっています。採用されればグッズ化の可能性もあり、学生ならではの斬新なアイデアをオリジナルグッズに活かすことができるでしょう。金沢大学 「オリジナルパーカーデザインコンテスト」金沢大学 「オリジナルパーカーデザインコンテスト」金沢大学では、オリジナルパーカーのイラストを発案するコンテストが行われました。コンテストでは、学生や卒業生、教職員を対象としてデザインを募集し、留学生を中心に10点の応募がありました。採用されたデザインは、実際にオリジナルパーカーとして制作されています。4. まとめ大学オリジナルグッズは、在学生や卒業生の愛校心を醸成し、また大学のアピールをしていく上で注力する必要があります。大学を活性化させるため、今一度、オリジナルグッズのさらなる活用について検討してみてはいかがでしょうか。Alumni Labs (アラムナイラボ) を運営する笑屋株式会社は、校友領域の課題解決を専門で行う企業です。グッズの企画・制作はもちろん、卒業生ネットワークの活性化や寄付金集め、イベント企画・運営など、校友領域のことは何でもお気軽にご相談ください。Alumni Labs 相談・問い合わせフォーム